Columns|コラム【マラソンと私】全7回

第5回 落ち込んだ第4戦

前回は練習量を増やしたのに想定外の左膝の不調で挫折感を味わったことをお話ししました。


3回目のホノルルマラソンの2週間後に日本に帰任することが決まっていました。

アメリカからのホノルルマラソン参加は最後だったんです。

それだけに自己ベストを更新したとは言え、

自分の中では残念感が強く残っていました。


そして帰国して2ヶ月後に状況が一変します。

東日本大震災です。

私の帰任先は宮城県多賀城市です。

事業所にも津波がきて生産機能が中断されてしまいました。

この年は事業所の復興しか考えられず、とても走る気になりませんでした。

走るだけでなく気力そのものも下がっていた気がします。

その翌年事業の復興に没頭しましたが

自分の中で会社で勤め続ける気持ちを失い

ついに会社を辞める決心をしました。

会社を辞めた後どうしよう・・・これが私の最大の関心事で、

自分にとってのマラソンへの挑戦はもう終わりだと思っていました。


そして翌春会社を辞めて東京に戻り、

ビジネスを一から学ぼうとビジネススクールへ通い始めました。

ビジネススクールでは会社と違って利害関係のない人たちばかりです。

そんな人と数多く出会ううちに、なんとなく気持ちが前向きになってきた気がします。

そして「まだちゃんと走れていないじゃないか」という気持ちが

再び湧き上がってきたのです。


ホノルルは時間も費用もかかるので国内にしようと思いました。

せっかくなので暖かい沖縄で開催する那覇マラソンにエントリーしました。

正直練習量はかなり不足していました。

案の定ハーフ手前で右脚を痛めてしまったのです。

しかもこれはこれまでで最も辛い痛みで、歩くこともままならないくらいでした。

結果は自己ワーストの6時間2分。

時間制限でゴールできない恐れがあったくらいです。

いくら練習不足とはいえこれはひどすぎました。



ただ今回は明らかな練習不足。

もう一度チャレンジしてみたい、と思いました。

次回はついに5時間の壁突破の話です。



「第4回 心入れ替えた第3戦」

「第6回 ついに壁を破った第5戦」

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