Columns|コラムシリーズ9【結果を求めない生き方】全5回

第1回 結果と評価

 「結果を求めない生き方」って言われても、

何事も結果が大切ではないか、そういう声が聞こえてきます。

「結果がすべて」そんな言葉だってよく耳にします。

結果は大事です。

特にお仕事において、結果を出すことで報酬をいただきますので、

結果がでなければ話になりません。

結果がでなければ生きていけない、

そういっても過言ではないかもしれません。

 結果によって人は評価される、

これは社会の中で人が生きていくにあたり、

ごくごく当たり前のように刷り込まれている価値観の一つのような気がします。

 仕事で任された業務があるとします。

任せた上司は「きっとやりとげてくれるだろう」とあなたに期待をします。

仕事ですから、時間と予算に制限がつくはずです。

いつまで(時間)にいくらで(予算)これだけのことをやってほしい、

こんな具合に。

あなたは「承知しました」と承諾します。

果たして、この約束を守った時、上司はとても喜んでくれるはずです。

中には「当然だ」と言わんばかりのツンツンした人もいるかもしれません。

どちらにしろ、あなたのやったことに満足してくれているはずです。

もしかしたら査定があがるかもしれません。

一方これができなかったら、上司はあなたにがっかりくることでしょう。

これからこのような仕事を回してくれなくなるかもしれません。

仕事において「結果」と「評価」は密に関連しています。

 プロスポーツの世界では、よりはっきりします。

試合に勝つことで評価があがり、負けることで評価がさがるのです。

団体スポーツであれば勝利に貢献するプレーは評価され、

勝利を妨げるプレーは評価がさがります。

団体スポーツでも個人の競争もあります。

そうです、プロスポーツでは競争の世界なので勝ち負けがとてもはっきりしています。

 日常生活でもこういう側面があります。

 外食した時に、「あ〜美味しかった」と思えたらまた来たい、と思うでしょう。

または「こんなに安く食べられた」という満足感があれば、また来たいと思うでしょう。

味にしろ、値段にしろ、雰囲気にしろ、

そのお店で「満足した」という結果がでれば、

「また来たい」という評価を得ることができます。

食べログやぐるなびといったグルメポータルサイトは、

こういった「満足度」という結果を数値化することでより評価しやすい環境を提供しています。

 スーパーの買い物でも同様です。

他にないものがあった、他よりも安かった、他よりもものがよかった、

そういう結果を得られれば、また行きたいという「評価」につながります。

逆に、そういった満足が得られなかった場合、売れた一瞬は売上があがりますが、

「ここは高くて悪い」と思ったら二度とこのスーパーには来ないでしょう。

それはあなたという常連客を失うことでもあり、

長い目で見れば売上があがらなくなります。

 人間関係でもありますね。

知合いと何か約束をしたとします。

その約束を果たすという「結果」を出すことで、

「信用される」という評価がえられます。

逆では約束を守らないという「結果」によって「信用を下げる」という評価をうけます。

 このように「結果」と「評価」は切っても切り離せない関係にあり、

周りから「いい評価」を得ることが円満に社会の中でいきていく有効な手段の一つと言えます。

私もサラリーマン時代は「結果」を出すことにこだわっていました。

結果が出た時は高く評価されました。

結果が出せなかった時は評価が下がりました。

結果が出た時と出なかった時って何が違っていたのでしょう。

仕事でも私生活でも。

難易度、メンバー、環境、タイミングなど考えられる要素はたくさんあります。

その中でも「結果(目標)への向き合い方」が私には大きな要素だったと思っています。

「結果を出すために努力している時」はうまくいくことが多い。

一方「結果そのものを欲しがった時」はうまくいかないことが多い。



今回のシリーズでは「結果にだけ目を向けない生き方」

すなわち「結果を求めない生き方」としてお送りしたいと思います。



第2回「結果が生まれるまで」

アルメータ株式会社
TEL: 03-6313-4077
Email: info@almater.co.jp