Columns|コラムシリーズ9【結果を求めない生き方】全5回

第5回(最終回) 落とし穴から抜け出る方法

前回は落とし穴にはまる理由についてお話しました。

一度陥るとスパイラルのようにはまっていくので、なかなか脱却できない怖さがあります。

私もそんなことが何度もありました。

かといって一度ハマったら一生抜けられないというわけでもありません。

どこかできっかけをつかむことで脱却できます。

その方法は人それぞれでしょう。

そもそもこのスパイラル、結果を急ぐ、うまくいかない、益々焦る、の繰り返しです。

どこかで断ち切る必要がありますが、「益々焦る」前に切り替えるところがいいタイミングです。

焦ってしまっては結果を急ぐことを止めるのは難しいですし、

結果を急いでしまったあとでは、結果そのものをコントロールできません。


ではどうやって「益々焦る」ことを避けられるか。

頭をからっぽにするか、他に心を向けることで一旦立ち止まることができます。

私は身体を動かすことで、一旦立ち止まることができました。

例えばランニング。

走っていると頭の中を空っぽにできます。

この場合ランニングといってもスピードは出しません。

おしゃべりしながら走れるような速度です。

大切なのは長く走ることです。

私は1時間から1時間半を目安にしています。

これくらい走ると身体はほどよく疲労します。

こういう時って焦る気持ちがどこかに消えてしまったような感覚です。

筋肉の疲労が身体を休めたいという欲求を生み、

喉の渇きが水分を求め、内臓が空腹を満たすことを求めます。

心配事より生理的欲求の方が上回るのです。


以前おつきあいしていた女性に対して

相手の気持ちを求めるがゆえに

相手に自分を気に入ってもらうことを求めてしまい

さらには自分の価値観を押し付けて

それが原因でぎくしゃくしてしまったことがありました。

その時ふとしたきっかけがあって走ったんです。

そしたらなんかふと我に返ったような気持ちになりました。

「何を焦っているのだろう」と。

気に入ってもらうことを求めるのではなく

気に入ってもらうための行動することが先だろう、と。

自分のそれまでの行動を恥じました。

ものすごく後悔の念がでてきました。

そのあと?それはご想像におまかせします(^^)


何か好きなことに熱中するのもいいですね。

旅行するのもよし。

映画をみるのもよし。

読書するのものよし。

ゲームをするのもよし。

ある程度時間をかけてできることなら、やっている間心配事を忘れることができます。

この「一旦忘れる」ということがポイントです。

1時間程度では忘れられないかもしれません。

そんな時は1日中(^^)

とにかく一旦忘れるまで離れることで悪循環を断ち切るきっかけになります。


他にもちょっと変わった断ち切り方があります。

「観念する」です(^^)

うまくいかないという結果を認め「しかたがない」と思うことです。

賭け事で負けると「次は取り返すぞ」という気持ちになりがちです。

うまくいかないとき、この「取り返すぞ」という気持ちが強いが故に焦りをうんでしまうことがあります。

この「取り返す」という気持ちを放棄するのです。

なってしまったものは仕方がない。そんな感じです。

観念すると一旦冷静に戻れるので、スパイラルからはずれるのです。


頭ではわかっていても自分で実際に行動に移すのはそう容易いことではありません。

普段から自分でリセットする行動を知っていると

いざというときに自分で早めにリセットがかけられます。


これまでご紹介してきたことは、ごくごく当たり前の話で目新しいことはありません。

それでも気がついたらスパイラルに入ってしまっていることが往々にしてあります。

スパイラルに入らないようにすることも大事ですが、

スパイラルに入ってしまったときにできるだけ早く気づいて断ち切ることも大事です。

好きなことをする時間をとったり、気分転換をしたりするなど、

日頃から心のSPACEを持つようにすることで

気づくきっかけをつくっておくのは方法の一つです。


スパイラルに入らなければパファーマンスを上げることが期待できます。

すなわちパフォーマンスをあげるには、

心にSPACE、すなわち余裕を持つことが有効な手段の一つになりうるのです。

そういう意味では「一杯一杯だな」だなと思ったら

頑張り続けるのではなく、ちょっと休憩を作ることもいいでしょう。

自分がどんな状態か、いつも自分の声に耳を傾けてあげてください。



次回からは新しいシリーズです。

第4回「落とし穴にはまる理由」

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