Columns|コラムシリーズ9【結果を求めない生き方】全5回

第2回 結果が生まれるまで

前回は「結果」は「評価」と直結していて社会生活には欠かせない要素であることに触れました。

今回は「結果を得ること」について考えてみたいと思います。


「結果を得ることって?そりゃ、なんかやれば結果はでるさ」

という声があちこちから聞こえてきそうです(^^)

そうです、なにかやれば何かしらの結果が得られます。

ここでは「結果」とは「自分が期待している結果」と定義します。


たとえば、ここに卵があります。

そして自分は美味しくてやや半熟の目玉焼きが食べたいとします。

すなわち「結果」は「美味しいやや半熟の目玉焼きを食べる」となります。

この結果を得るためには、どうしたらいいでしょう?

そうです、「作る」ことが必要です。

どうやって作りましょう。

私なりの作り方を例にさせてもらいます。

1)生卵をボールに割って、殻が混じっていないかを確認する

2)小さめのフライパンをコンロにセットする

3)フライパンに小さじ1杯程度のオリーブオイルを入れる

4)塩と胡椒を適量フライパンにまく

5)ボールに入っている生卵を静かにフライパンに乗せるようにいれる

6)火をいれて弱火にする

7)フライパンに蓋をする

8)黄身に膜ができる直前に火を止め放置する

9)黄身の上に膜ができて10秒ほどで蓋をとる

10)ヘラをつかって皿に移す

これで出来上がりです。


この「作業」のことを「過程」または「プロセス」と言われますが、

ここでは「プロセス」と呼ぶことにしましょう。

すなわち「結果」を得るためには「プロセス」が必要です。

「え?当たり前?」そうです、とても当たり前です。

でもどれか1つでも欠けると、美味しくなかったり、半熟でなかったり、「結果」を得ることはできません。

生卵のままでは「美味しい半熟の目玉焼き」を食べることはできません。

この1)から10)に至るプロセスを経ることで「美味しい半熟の目玉焼き」を食べることができるのです。


これを仕事で考えてみましょう。

「年間1,000万円売上をあげたい」としましょう。

「結果」は「売上が年間1,000万円になる」です。

だまっていても年間1,000万円の売上はあがりません。

ではプロセスを考えましょう。

提供するサービスが1回1万円だったとしましょう。

すなわち1年間に1,000回のサービス提供をする必要があります。

1年は365日ですから、年中無休だとすると1日3回のサービス提供が必要です。

週1日休みをいれて年末年始にちょっと休みをとり年間300日稼働したとしたら、

さらに3日に1日はサービス提供を1日あたり4回する必要があります。

サービスの内容にもよりますが、時には1日に2回しか提供出来ないときもあるでしょう。

その時はどこかで1日3回のところ4回提供することで帳尻を合わせます。

サービスをこのようなペースで提供し続けて初めて年間1,000万円の売上という「結果」を得ることができます。

ここでは「サービスを提供する」ことがプロセスとして定義されます。

さらに深掘りましょう。

どうやったら「サービスを提供し続けられる」でしょうか。

「サービスを提供し続けられる」を「結果」とします。

そのためにはどんな「プロセス」が必要でしょうか。

・サービスの質をいい状態に保つこと

・顧客をたくさん作ること

・顧客にサービスを届けるための手段を確立すること(交通、ネットなど)

・集金すること

・運転資金を常備しておくこと

などなど・・・

これらの「プロセス」はまた「結果」として定義でき、

さらに細かい「プロセス」に分解されていきます。

すなわち、「結果」は「細かいプロセス」の集合体とも言えるのです。

たくさんの「プロセス」を経て「結果」を得ることができるのです。

生卵は見ているだけでは美味しい半熟の目玉焼きにはなりません。

売上は見ているだけでは年間1,000万円の売上にはなりません。


生卵から美味しい半熟の目玉焼きに変えるその「プロセス」。

0円の売上を年間1,000万円に変えるその「プロセス」。

これら「プロセス」にこそ価値があるのです。


話は少々それますが、この「プロセス」が誰にでもできるとその価値は下がってきます。

一方自分にしかできない「プロセス」で多くの人が結果を求めるとするとその価値は上がる可能性があります。

需要と供給のバランスでもあります。



「結果」を得るには「プロセス」が不可欠であることはおわかりいただけたでしょうか。

ところがその「プロセス」から目がそれると思わぬ落とし穴が待っています。

次回はそんな「落とし穴」についてお話します。



第1回「結果と評価」

第3回「結果を求める落とし穴」

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