Columns|コラム【論語と私】全11回

第6回 可與言而不與之言失人・・・

子曰 可與言而不與之言失人

不可與言而與之言失言

知者不失人亦不失言

與(とも)に言うべくしてこれを言わざれば人を失う

與(とも)に言うべからずしてこれを言えば言を失う

知者は人を失わず亦た言を失わず


語り合うべき人と語り合わないことは仲間を失うことになる。

一方語るに足りないひとと語ることは言葉を浪費することになる。

賢い人はそのどちらの過ちもおかさない。


前回「耳が痛い」というお話をしましたが、実はこれもちょっと耳が痛いです(^ ^)

親しい知人によるとどうも私は「自分でなんとかしよう」という気持ちが強すぎるらしく、

人を頼ろうとしない結果、

「語り合うべき人と語り合えていない」かもしれないと思えるからです。

自分で「語り合うべき人」を探そうとしていなかったからもしれません。

面倒臭かったからなのか。

なぜ面倒臭いと思っていたのか。

何か期待をすることに疲れていたのかもしれません。

何を期待してたのか。

自分に何かを提供してくれることを期待していたのかも。

期待がかなわずがっかりすることが多くて

だんだんと面倒になってきて

人に期待せずに自分でなんとかしようとするようになり、

語り合うべき人を求めようとしなくなった、という仮説。

思い返すと何か心当たりありそうなので、

この仮説、まんざらはずれているわけではなさそうです(^ ^)


今独立して会社は一人でやっていますが、

数名の知人が定例会議に参加してくれて

いろいろな意見交換を行っています。

自分と異なる世界を持っている人との意見交換は

私が得ることもあるのですが、

参加していただいている方々にも得るものがあるように見えます。

ここが大事なところだという気がしてます。

私が一方的にいただいている、という関係はバランスが悪いからです。

そのためには私自身もバリューを提供し続ける努力が必要です。

そんなフェアーな関係が大前提だと思いました。


後半にあった「語るに足りない人と・・・」については

幸いにも今ほとんどそう感じる人が周りにあまりいません(^ ^)

もしかしたら自然と自分がそういう人から離れているのかも・・・


まだまだ足りていないところはたくさんあると思うのですが、

語るべき人と語り、語るに値しない人とは語らない、

そんな姿勢は持てている気がします。



出展:イースト・プレス まんがで読破「論語」



「第5回 不忮 不求 何用不臧・・・」

「第7回 君子坦蕩蕩 小人長戚戚・・・」

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